トヨタのおっちゃんに営業を想ふ

鈴木です。


もうすぐ洞爺湖サミットですね。
洞爺湖ってきれいですね。さすが北海道。
サミットの開催地は北海道ですが、なぜか東京もすごい警備です。
弊社のある界隈は、何かあるたびにお廻りさんの警備がすごいのですが、今回も厳重です。
警察の皆様お疲れ様です。


さて、私は弊社で営業を担当させていただいています。
それなりに"営業ってなんだろう"と考えながら日々過ごしています。


そんな私も多くの営業マンからいろいろなものを購入して生きています。
そんな中で、印象深い営業の方が何人かいらっしゃいます。


その一人が"トヨタのおっちゃん"。


私の愛車ヴィッツ(中古)を売ってくださった方です。
この方から受けた営業のエピソードと私のカーライフをすこし。。。



さて、私が愛車ヴィッツ(中古)を購入したのは、結婚した翌年くらい。数年前です。


「へんぴな所に住んでるし、わたしの"お買い物ライフ"には車が必要だわ。かわいいやつ。」


嫁さんが、突如かつ断固たる決意のもと宣言したのがきっかけです。


「。。。 そう?」


「今から車屋にでかけるから。ほら、いくよ。」


「。。。(車屋?)」


というわけで、とりあえず出かけたのが、駅前の中古屋サン(トヨペット)です。
のちに"トヨタのおっちゃん"と我々に呼ばれるようになる営業マンに出会います。
結果から言うと、この店で即決することになりました。
いくつかの店をみて回るつもりだったのですが。。


さて入店。
ちょっと小太りのおっさんに迎えられました。


「こ、こんにちは」(おそるおそる)


「お。まいど。なにをお探し?」


「(まいど?) えーと、お買い物レベルの車をさがしてるんです。」


「ああ、あるよ。デュエットなんかどう?」


「流行のヴィッツはありません?」


「もちろん。こっちへ。」


着席すると、おっちゃんが忙しく働きだした。


「こんなのがあるよ。」


ATMのような機械から全国の営業所にあるらしいヴィッツたちの資料が3枚ほど印刷されて我々の前にだされた。


「これは今川崎にあって、こっちは横浜にあるな。どれでも取り寄せられるよ。気に入ったのがあったら押さえておくから。」


「これなんかいいかな。」


「うーん。出しといてなんだけど、それはやめときな。危険色だ。夜になると目立たないから危ないよ。」


「ふーん。じゃあこれは。」


「お、カーナビつきか、いいね。ちょっと待ってて。」


おっちゃんがちょっと引っ込んで、もどってきた。


「だめだね。今、売れちゃった。」


「えー」


「代わりといっちゃなんだけど、いま所長がいいの見つけた。カーナビはついてないけどね。」



出されたのが、ちょっとお値段安めの商品。


「黄色ですか?比較的安いですね。」


「いや薄いゴールド。年式は古くて、ちょっと走っているけど。前のオーナーがかなり大事にしていたね。整備ブックもちゃんとついてる。」


ふーん。私は直感的になんとなく気に入った。


「大事なんだよ。車って運のいいヤツと悪いヤツがあって、大事にされた車は事故が少ないよ」


ゲンかつぎに弱いのを見抜かれたのか、よくわからない理屈でノックアウト。
(しかし、この言葉のおかげで、いまだに気持ちよく乗れている自分がいる。)


かたわらの嫁さんに意見を求めた。「どう思う?」


「早急に必要なのよ。」


「。。。これにします。」


「ほい。まいど。」


「ところで、15,000円でプロが定期点検するサービスがあるんだけど入る?車は消耗品のかたまりだから、やっといたほうがいいよ。車のこと知らないだろ?」


「あ、それ安心っすね。入ります。」


「まいど。」

(ちなみにこのサービスはスマイルパスポートというのですが、入ってよかったです。点検後は車の調子がいいのがわかります。)


その後、受け取りのとき、


「タイヤが傷んでいたんで新品にしといた。サービスだ。安全運転してくれよ。何かあったら何でも連絡しな。」


という感じで、金色の大福みたいな車が新しく家族に加わったわけです。



さて、そんなある日のこと。
日曜日に車を出そうとした嫁さんがもどってきました。


「昨日半ドアだったみたい。エンジンかからないわ。」


「えー」


「何とかして。」


「何とかといったって。」


自慢じゃないけど車に疎い私たち。
JAFを呼ぼうか。はたまた、保険屋に相談しようか??と途方にくれます。

ふと思い出したのが、トヨタのおっちゃん。「なんでも連絡しな。」


「あ、もしもし、すいません。以前ヴィッツを買った鈴木です。」


「ああ、まいど」


「バッテリー上がっちゃいまして。」


「自宅?」


「ええ」


「今、行くよ。」


「は?。。え、えーと。お願いします。」


しばらくして、おっちゃん到着。


「よっ。まいど。」


「どうも、すいません。。」


おっちゃんが乗ってきた車とバッテリーをつないでもらって、セルモーターをきゅるる。。ブウン。


「やあ。助かりました。」


「エンジン切っちゃだめだよ。電気がまだないからね。ところで、充電しきるの待ってたら大変だ。一度空っぽになったバッテリーはもうだめだよ。取り替えたほうが安全だね。5000円ってとこだ。今からガレージにいけるかい?」


「なるほど。行きます。」


「在庫は確認してあるよ。行けばわかるようにしておくから。よろしく。」


「エンジン切るなよー」と帰っていくおっちゃんに感謝しながらも、またおっちゃんから物を買った私です。



さて、別の日。
近くにある、私の実家に遊びに行った私たち夫婦。
私が運転していたのですが、サンデードライバーの本領を発揮してしまいます。


がりごりがり。


壁に寄せて駐車しようとして、家の門のカドと愛車ヴィッツが、接触
横からは嫁さんの冷たい視線の寒さに震えながら、父親にあやまった。


「おやじ。わるい。門をけずっちゃった。」


「いや。そりゃいいが。車がずいぶん傷ついたな。」


「今日カーナビ取り付けにオー○バックス行くからみてもらうよ。」


というわけで○ートバックスさんに行って、ついでの相談。


「どうすか?これ。」


「あー、私、板金の担当じゃないんで詳しくいえませんが、地金がでちゃってますね。ほっとくとサビてボロボロになりますよ。」


(げげ)


「な、直せませんか?」


「うちでやると全とっかえですね。10万ってところですね。」


(げ)


吹雪のような嫁さんの視線をうけつつ。「どーするのよ」
「うーむ。おっちゃんに聞いてみよう。」


「あ、もしもし、すいません。以前ヴィッツを買った鈴木です。」


「おお、まいど」


「ちょっと壁で削っちゃいまして。」


「あらあら」


「10万って言われちゃったんですよ(半泣き)」


「今からガレージにいける?」


「はい」


「じゃあ持っていって。話つけとくから。」


というわけでいつも点検してもらうガレージへ。


「鈴木です。」


「○○(おっちゃんの名前)から聞いてます。これですね。」


「どうですか?」


「なるほど。○○とも話したんですが、年式も古い車ですし目立たなくしときますんでこのまま乗りつぶしちゃってください。」


「錆びませんか?」


「さび止め塗っておきます。大丈夫ですよ。」


「お、おいくらくらいかかりますか?」


「はは。けっこうです。点検のお客様ですし。20分ほどで終わりますんで、サロンで飲み物でも召し上がっていてください。」


「まじっすか。」



というような、カーライフを送っているんですが、
なんだか、次の車もおっちゃんから買いそうな自分がいます。。。